第88回全国高等学校野球選手権大会 11日目 その4

コチラは第四試合の観戦記です。先に第一試合、第二試合、第三試合の観戦記をお読みいただけることをお勧めいたします。
正直、3試合見終えてお疲れモード。観客も一気に空いてきましたが、今日は4試合観戦すると決意していたので頑張って残留することに。一緒にいた友人は「腹減った。飯食いにいこうよ」と駄々こねてましたが、ビックリマンチョコをあげて我慢してもらいました。

売店の冷コー飲みながら試合開始までしばし休息する。

第88回全国高等学校野球選手権 第十一日目 第四試合

会場 阪神甲子園球場

福知山成美高等学校(京都) 6−3 熊本工業高等学校(熊本)◆

成  美 000 003 012=6 H13 E
熊本工 011 010 000=3 H10 E

(成) 駒谷−塚田
(熊) 隈部、前田−橋本
【写真】福知山成美の塚田が同点タイムリーを打つ瞬間

【1回】
お互い静かな立ち上がり。熊工の隈部君は左投げでなんかいい感じの投手。成美の駒谷君もいいテンポで投げ込んでいる。

【2回】
成美は走者を出すも無得点。
熊工は簡単に二死を取られてこの回は三者凡退と思いきやヒット(盗塁あり)と四球で二死一二塁のチャンスを迎える。そこで打者は9番隈部君。フルカウントからに勇敢を破るセンター前ヒットで1点を先制。

【3回】
成美は三者凡退。
熊工は連続ヒットで一死二三塁のチャンスを掴む。そこで打者は5番谷口君。しかし、見逃し三振。続く6番松木君がライト前にタイムリーを放ち三塁ランナーが生還。二塁ランナーも本塁を狙うもタッチアウトでチェンジ。この回1点を追加して2点リードする。

【4回〜5回】
4回はお互いランナーを出すも得点することが出来ない。
成美は5回も同じようにランナーを出すも得点できない。
対する熊工はツーベースと送りバントで一死三塁のチャンス。そこで打者は狩場君。ファーストに強烈なゴロを放ち本塁への送球が逸れて1点追加。その後、追加点と行きたい熊工であったが三振ゲッツーでチェンジ。このプレーは少しいただけない。流れは成美に傾いた瞬間とも言える。

【6回】
成美の攻撃はファースト強襲ヒットから4番塚下君が空振り三振。5番の渡辺君も平凡なセンターフライト思いきや熊工の守備に乱れがでて、センター前にポトリと落ちるヒット。(恐らく打球を見失っていたんだろう)
ここから成美の打線がつながりを見せる。駒谷君がライト前ヒットで満塁に。ここで成美は代打攻勢。代打奥野君がしっかり初球を二遊間にはじき返し、1点返す。なおも満塁で代打成田君。だがコチラは三振で二死満塁。9番塚下君がセンター前にタイムリーを放ち二者生還し同点となる。一塁ランナーが三塁を狙うもタッチアウト。ここでチェンジ。成美が同点に追いついた。
熊工もヒットと送りバントでチャンスを得るが、得点に至らず。

この辺りから会場内の福知山成美関係者なのか大きな声援を送り始める。
これで球場のムードは成美のものとなり、熊工は見えない敵とも戦う事になる。

【7回】
熊本工業の投手が隈部君から前田君に交代。流れを変える意味もあるだろうし、ちょうどいいタイミングの交代と思う。
その前田君が成美を三者凡退に抑えれば、成美の駒谷君もテンポ良く会場の雰囲気が悪くならない絶妙の投球術で三者凡退。このまま膠着するかそれともどちらかが抜け出すかわからない展開に。

【8回】
先にミスをしたのは熊工でした。成美は先頭打者が三ゴロを放つもグラブを弾き、無死一塁。5番の渡辺君はバントすると思いきや初球を思いっきりたたきつけて一ゴロ。セカンドへの送球が逸れて無死一二塁のチャンス。熊工この大切な場面で2つのミスを犯す。
だが、すぐに挽回。6番駒谷君の打席で、初球に二塁牽制球で二三塁間に挟まれてタッチアウト。大事なランナーを一人失う。
成美はその駒谷君がツーベースを放ち待望の勝ち越し点を得る。その後、四球などあり攻め立てるがこの回は1点どまり。
だが、一塁側を中心とした大歓声が甲子園のムードを成美のものにしていた。
熊工もその裏すんなりとは終われない。1イニング2個の送りバントを成功させて勝負した二死二三塁の場面で8番浜平君がセカンドゴロ。ここは何としても1点はほしかっただろう。

【9回】
甲子園のムードは俄然福知山成美を応援する雰囲気。この回に勝負を決定的にする2点をもぎ取る。この2点は想像以上に思い点数となる。
熊工は走者を出すもそのまま試合終了。最終的に成美の駒谷君を攻略することが出来なかった。

福知山成美は初のベスト8を決めた。

【試合を終えて】
ポイントになるプレーは幾つかありましたけど、やっぱり球場の雰囲気が大きく力を作用したようにも感じます。
6回以降の成美側の応援団の盛り上がりっぷりは朝の早実に引けを取らないテンションの上がりっぷりで、その声援に応えるべく駒谷君がなんともテンポの良いピッチングをしていました。これに尽きるでしょう。
熊工も大事な場面でミスを犯しましたが、やはり悔やまれるのは6回の打球を見失ったと思われるポテンヒット。あれから流れは成美に行ってしまいましたね。夕暮れの甲子園は打球が見えにくくなりますが、このような致命的なミスになったのが悔やまれます。

そういうわけで、4試合目の終了時刻が19:35で甲子園でのべ11時間以上居たことになります。
でもそれに伴ういい試合観戦が出来て非常に良かったです。

帰りに甲子園の近所のお好み焼き屋で食事をして友人と談笑して今日を終えました。

とても有意義でしたが、疲れた一日でした。

 -以上-