2005中日ドラゴンズ戦力分析

今日はセリーグで優勝になった中日ドラゴンズの戦力分析です。
俺流采配落合新監督が今年も健在です。

■ドラゴンズを去る選手■
 
【引退】
川崎憲次郎 →解説者

自由契約
植大輔   →社会人野球JR西日本に移籍
・筒井正也  →中日スコアラーに転身
・前田新悟  →中日スコアラーに転身
湊川誠   →イタリア球界へ挑戦
紀藤真琴  →楽天へ移籍
酒井忠晴  →楽天へ移籍
マーチン・バルガス
・善村一仁  →中日スコアラーに転身
オマール・リナレス  →引退
マーク・バルデス
筒井壮   →阪神に移籍
小山伸一郎 →楽天に移籍
中野栄一  →ブルペン捕手に転身

【トレード】
関川浩一  →楽天
山北茂利  →ロッテ
正津英志  →西武
宮越徹   →西武

■ドラゴンズに移籍入団する選手■

【外国人新入団】
タイロン・ウッズ内野手・横浜) 
・ルイス・マルチネス(投手・ロッキーズ) 

【トレード】
清水将海 (捕手・ロッテ) 
大友進  (外野手・西武)
・玉野宏昌 (内野手・西武)

■ドラゴンズに新入団する選手■
【自由獲得枠】
樋口龍美 日田林工九州国際大JR九州 28歳 投手 183cm 83kg 左投左打
28歳の即戦力左腕。左のスリークオーターで140kmを超える速球で両サイドに投げ分ける変化球がスライダーとスクリューが中心の投球。フィールディングなどの総合力も高く即戦力として期待できる。ただ、連投が効かないタイプなのでできれば先発で使うほうが持ち味が発揮されるだろう。仮にリリーフならば40試合〜50試合で2点台の防御率を期待したい。

【2巡目】
中田賢一 八幡〜北九州市立大 22歳 投手 180cm 80kg 右投右打
 九州の公立大学全日本選手権に導いた実力は自由枠レベル。140km中盤の速球と多彩な変化球が持ち味の投球スタイル。また極端に内角を意識した投球は強い精神力を感じる。現時点で完成されておらず課題は多く抱えている。1年目から活躍できると思うが、将来を考えるならば焦らずに育成する事も視野に入れてもらいたい。なぜなら中日の背番号「20」を授かった選手だから。

【4巡目】
川井進 上田西〜大東文化大〜日本通運 24歳 投手 178cm 73kg 左投左打
 オーソドックスな左腕で140km前後の速球とカーブ・スライダー・フォークなどの変化球をしっかりと体をひねり出して投げる。特に大きく曲がるカーブはプロでも充分通じる変化球と思える。課題は制球力と言える。リリーフで即戦力で期待するのではなく数年後にローテーションに食い込む投手になる可能性はあると思える。

【5巡目】
鈴木義広 多度津工〜中部大 21歳 投手 188cm 86kg 右投右打
 148kmを投げ込む大型サイドハンド投手。速球とスライダーのコンビネーションに落ちる球を織り交ぜる投球。愛知リーグではノーヒットノーランを達成した。細かい制球力が課題で、現時点では球の威力で勝負をしている印象。スライダーの制球力をつける事が当面の課題。

【6巡目】
石井裕也 横浜商工〜三菱重工横浜硬式野球クラブ 23歳 投手 178 69 左投左打
 「サイレントK」という本で一躍有名になった聴覚障害のハンディを背負う投手。球速では特に目立つものは無いが、スライダー・スクリューを投げ分ける制球力は素晴らしくリリーフとして活躍が期待できる。ただ、牽制やフィールディングに課題があることがリリーフ適正に疑問符がつく。会社業務と野球の両立から、本格的な指導を受ける事ができる事で今後の伸びしろに期待できる。是非とも一軍で活躍してもらいたい。

【7巡目】
中村一生 東海大浦安〜国際武道大 22歳 外野手 185cm 80kg 右投右打
 強肩・俊足・強打のバランスの取れた外野手。千葉県リーグで最高殊勲選手になった身体能力は英智タイプ。走守をアピールし、課題の打撃を極めないとプロの世界での活躍は疑問符がつく。

【8巡目】
小山良男 横浜〜亜細亜大〜JR東日本 24歳 捕手 180cm 76kg 右投右打
 松坂大輔の元女房。高校時代は無敗で卒業し、大学でも日本一を経験した野球エリート。攻守共に様々な状況に応じたプレーができるプレーヤーと言える。ただ今までプロ入りを敬遠されていた「肩の弱さ」は努力で改善できる問題ではない。スローイングと二塁への制球力は完成された域でこれ以上は厳しいといった印象。ただそれを補ってあまりある「考えるプレースタイル」は魅力がある。是非とも将来は結果を出して良い指導者になってもらいたい。(少し気が早いか?)

【9巡目】
金剛弘樹 帝京〜立正大〜朝日生命日本通運 25歳 投手 181cm 78kg 右投右打
 テンポ良く投げるピッチングが魅力がある。MAX145kmの速球とカーブ・スライダー・フォークと変化球をが投げられる。少し力投派なのでリリーフ向きか?内角を厳しく攻めれるようになれば、1ランク上の投球ができるだろう。

【10巡目】
鎌田圭司 名城大〜トヨタ自動車 24歳 内野手 162cm 62kg 右投左打
 最大の魅力は即戦力の遊撃手としての守備力。充分井端のバックアップはできるだろう。162cmという小柄な選手でありレギュラーを取りは厳しいかもしれない守備力を生かして一軍に挑戦したい。打撃力が上がれば走力もそこそこあるので掘出し物の選手になる可能性は秘めている。

【11巡目】
澤井道久 豊川〜東海理化 25歳 内野手 175cm 75kg 右投両打
 俊足、巧打、好守の小回りと揺さぶりが得意の1・2番タイプ。ただ、プロで活躍するにはどれをとっても少々物足りないような印象を受ける。まずは内野のスペシャリストとして一軍に入り込みたい。その為には全体的にレベルアップをして存在感を示したい。

【12巡目】
・普久原淳一 桐蔭学園〜法政大 21歳 外野手 178cm 78kg 右投左打
 走力が売り。守備も守備範囲は広い。ただ、この程度のレベルであればプロには多くいる。持ち味の俊足を生かして数年鍛える気持ちでファームで鍛錬してもらいたい。課題は多いが、走れる選手故に成長する事を期待している。

※年齢はドラフト時の年齢です。

■戦力分析■

年間最小失策の新記録を樹立した守備陣と強力な投手陣で04年のペナントを奪った印象が強い。
その強力な投手陣も今季も健在といえる。エース川上とベテラン山本昌。この二人で昨年は30勝13敗と貯金を貯める事ができた。続く投手がドミンゴになるだろう。ここまでは確定と言える。先発候補はまだまだ腐る訳にはいかない野口に若手の朝倉が続く。新外国人のマルティネスは制球難であるも、若くメジャー経験があるので期待してみたい。ただ、正当防衛といえ、「発砲事件」をおこした経歴がある気性をどのようにコントロールできるかも別の意味で注目したい。またジャンケンゴーグル男山井や成長著しい長峰、昨年終盤にローテ入りを果たした小笠原などもローテーションの一角を狙える位置にまで上り詰めた。
中継ぎ投手陣は、先発から平井をセットアッパーに配置転換して厚みが増した。落合・岡本・久本などはもはや心配はいらない。そこに左腕の高橋聡や川岸、先発を漏れた選手などが加わり磐石と言える。そこにルーキーの6名の内1人でも出てきてくれたら投手陣は明るいだろう。
抑えは当然岩瀬で文句はない。疲れが出た場合にも平井や落合で対応する事ができる強みもある。

ここ数年、課題であった大砲不在の打撃陣は今季はT.ウッズの加入で解消されたような印象を受ける。確かに2年連続の本塁打王の加入は大きいと思える。ただ、得点圏打率が低いのでそのまま4番に据えるのは考え物と言える。打順については落合監督がじっくり考え抜くだろう。
福留・アレックスの右中間は確定で、レフトを争う構図は今年も続きそうな予感。ゴールデングラブ賞英智を筆頭に、井上、大西の実績組。また昨年3本本塁打を打った森や西武から移籍した大友など虎視眈々としている。
内野は荒木・井端・立浪・T.ウッズで問題ない筈。ここに川相・渡邊のベテラン組。ホッシャ・森岡・堂上の若手が出てきてレギュラー組を驚かす存在になれば嬉しい悲鳴と言える。
捕手は谷繁を中心にスーパーサブの柳沢。この二名にロッテから加入の清水将や打撃力を生かしたい田上などが続く。その他、昨年新人の小川とルーキー小山は落合監督好みの選手で続く。

2年10億円のT.ウッズがどれだけの影響力がチームに及ぼすかがチームの命運を左右すると思える。
投手力と守備力は高いので自滅さえしなければ侮れないチームに仕上がったと思える。あとは選手達が油断していなければ、連覇の可能性もあるだろう。
日本一になれなかった大阪近鉄バファローズプロ野球界から去った今、日本一から一番遠のいている中日。日本一を目指す俺流のチーム作りに大いに興味がある。

2005年3月4日

-以上-