2005福岡ソフトバンクホークス戦力分析

昨年シーズン1位通過したが、プレーオフで敗戦し優勝が出来なかったホークス。
今年から親会社がダイエーからソフトバンクに変更になります。
企業色が変わりチームカラーも変更。どのようなチームになったのだろうか?

■ホークスを去る選手■
【引退】
田中総司   →教員を目指す

自由契約
・ブランドン・ナイト →日ハムへ移籍
・ヘクター・メルカド
・ブラッド・ボイルズ
柴田佳主也 
飯島一彦      →球団職員に転身
木村茂       →一般の会社に就職し、手術を受け、来季以降の復帰を目指す
河野昌人
ペドロ・バルデス
井口資仁      →ホワイトソックスへの移籍

■ホークスに移籍入団する選手■

【外国人新入団】
ホルベルト・カブレラ内野手マリナーズ) 
トニー・バティスタ内野手エクスポズ)
ペドロ・フェリシアーノ(投手・メッツ)

【FA移籍】
大村直之(外野手・近鉄

【移籍入団】
井出竜也(外野手・巨人)

■ホークスに新入団する選手■
【1巡目】
江川智晃 宇治山田商 18歳 投手 182cm 76kg 右投右打
 投手・打者両方の面でプロでの期待がかかる。投手としては即戦力ではなく、持ち前の素材を生かし時間をかけて育成すれば、可能性はあるだろう。ただ、プロとしては内野手として挑戦するようだ。将来的には外野へコンバートされる可能性があるが三拍子揃った「秋山Ⅱ世」として期待がかかる。圧倒的な肉体的なパワーや軸の安定感など素材の魅力は充分にある。ファームで鍛えて数年後の開花する事を期待したい。

【3巡目】
・高橋 徹 横浜創学館 17歳 投手 184cm 74kg 右投右打
 MAX143kmの速球は手元でキレを感じさせるもの。腕のふりの柔らかさは高校レベルではトップクラスといえる。キレ抜群のスライダーを武器で変化球も多彩である。即戦力ではないが将来ホークスの投手陣を担う素材である事は間違いない。

【4巡目】
中西健太 北大津 18歳 捕手 177cm 75kg 右投右打
 捕手として高校トップクラスの捕手であり肩は強肩の部類であるが、まだまだ荒削りといった印象。注目すべきは打撃面。鋭いヘッドスピードで思い切りの良いスイングは積極的なプレースタイルといえる。ただ、インパクトの際に力を集める事が出来ずにパワーロスしている点が残念である。即戦力ではなく将来性に期待し、捕手としてはそれ程光るものを感じさせないので、打撃面を生かしアピールしたい所。

【5巡目】
高橋秀聡 盾津〜九州共立大 22歳 投手 181cm 77kg 右投右打
 新垣、馬原に続き九州共立大から入団する右腕。右サイドから繰り出す速球は球威もありまさに剛球という印象。頼れる球種は速球と横滑りするスライダー。そのコンビネーションが若干単調になったときは痛打を浴びる。制球力に課題もあり、少し時間がかかるかもしれない。中継ぎから抑えに実力を発揮したいところ。

【6巡目】
・加藤領健 PL学園青山学院大 22歳 捕手 174cm 80kg 右投右打
 丈夫な体が売りで、大学1年からレギュラーで頭脳派捕手として活躍した。スローイングは平均レベルで、キャッチングも適度にバラつきを感じさせる。まぁまずまずの捕手といえる。打撃面は、課題が多く正直プロの世界では?がつく。ポスト城島になれる可能性は限りなく低いと現時点では評価せざるをえない。いい意味で私の予想を裏切るような大捕手に成長してもらいたい。

【7巡目】
定岡卓摩 福岡工大城東 18歳 内野手 179cm 90kg 右投右打
 父親はかつて南海でプレーした定岡智秋。話題性だけでなく打撃を飛ばす能力は非常に高く、パワーヒッターである。守備面ではまだまだ才能を開花させるには時間がかかるので、打撃技術を向上させる事を期待し本物のスラッガーに成長してもらいたい。3割40本も夢ではない才能は兼ね備えている。 

※年齢はドラフト時の年齢です。

■戦力分析■
シーズン成績1位通過でありながら、日本シリーズへ出場できなかったホークス。03年から比べて投手力が低下した事が要因と言える。

先発投手は、新垣が充実しており、同世代の和田も充分に活躍できるだろう。03年20勝投手の斎藤は、昨年防御率6点台と苦しみぬいたが今年は巻き返しを計りたい。また、寺原も0勝で終わった悔しさを晴らしたいだろう。また、自爆行為でシーズンを棒に振った杉内も汚名返上に必死にならなくてはならない。またグーリン・星野・倉など昨年実績を残した投手陣も先発ローテを狙いたい。馬原も飛躍したい所だろう。
中継ぎ以降は、三瀬とフェリアシーノをWストッパーとして擁立する。終盤までを山田・吉武・岡本・佐藤などで対応したい。昨年怪我に苦しんだ篠原・吉田も忘れては駄目である。先発から漏れた投手も中継ぎで活躍してくれればありがたいだろう。また、忘れてならない田之上さんも復活を狙っているだろう。そう言う意味では、普通にしていれば投手は安定している。

野手は、三冠王松中とスーパーキャッチャー城島が中心。井口の自由契約での退団は確かに痛いが、新外国人のバティスタカブレラの加入は的確な補強であったと言える。小久保不在になってから三塁手に悩まされていたので、バティスタを固定できれば心強いだろう。ただホークスの大物メジャーリーガーという触れ込みで入団した選手はなんとなくミッチェルのトラウマがあるので、悪いイメージを払拭したい所。
内野手は、ファースト松中・セカンドカブレラ(本間)・サードバティスタ(鳥越)・ショート川崎でシーズンを戦えるだろう。また外野手は大村・柴原とあと一人を争うイメージ。宮地が一番手であると思えるが、出口・荒金・井出・井手なども虎視眈々と狙っているだろう。また個人的には城所も一軍で試してほしい。DHはズレータで決まり。調子が悪い場合は大道なども起用できる。
捕手については、城島で異論はない。第二の捕手を明確に育てる必要もある。

長年、身売りの危機に直面していたホークスがこのたびソフトバンクに身売りした事で、現場サイドは野球に専念する事ができる。正直、充分過ぎる補強を完了したので恐らくシーズンを優位に戦う事ができるだろう。恐らく日本一などは通過点でしかとらえていないチームなので本気で世界一を目標にしているらしい。(世界一のチームを決める大会はないんですけどね) ただ、豊富な資金力を使い余剰戦力を抱える事になると第二の讀賣になる危険性もある。
確固たるレギュラーがいるチーム故の悩みであるが、控え層の薄さが非常に気になる。それゆえに常勝軍団への変貌は、生え抜きの若手野手の台頭が望まれる。若手野手の押し上げがあればホークスは当分安泰だろう。

2005年3月3日

-以上-