私なりの「1.17」

10年前は、高校1年生でした。当時からボランティア活動をしていた私は、父親など当時のリーダーの人と週末の度に神戸の被災地まで足を運び色々形ながらの復興支援活動に参加いたしました。

 私達は、ある地域の市営住宅を中心に活動をした事を覚えております。炊き出しもしましたし、また資材を運んだりもした記憶があります。テレビでしか見ていなかった世界が現実として目の前に広がっている姿を見た瞬間、16歳の私は様々な気持ちを持っていたわけです。

 ある日(1ヵ月後くらいかな?)、被災地で活動をしていた時に目的地まで歩けない状態になっていました。瓦礫が道を塞いでいたのであります。そこで、結局その周辺にいた人たちの行動は、瓦礫(倒壊した家)の上を歩くという行為でした。はじめは何気なく歩こうとしたのですが、よくよく考えたら人様のお家の上を歩くわけで、16歳の少年にとっては衝撃的な出来事でした。家が潰れてその後、様々な人がその上を歩く。本当に尋常ではない状態である事を私は認識したのであります。

 あれから10年経ちました。私の中にキチンと記憶されている「1.17」。もうあのような悲劇は繰り返してほしくない。あの「1.17」で学んだ事はあまりにも多いと思うが、必ず次に繋がるように我々が伝え続けなくてはならないと思っている。フト忘れがちになるが、今の私にできる事を自分なりに考えて行動して行きたいと思う。

 少し私の気持ちが伝わりにくいかもしれませんが私なりの「1.17」への考えであります。

 最後に、10年前に命を亡くされた方々に合掌したいと思います。

 -以上-