2006 M-1 準決勝大阪(12/10) 観戦記 - 野球マニアの独り言

　今日はM-1グランプリの準決勝をなんばグランド花月にて観戦するために大阪へとんぼ返り。M-1以外の旅の出来事は追々アップします。
今回も満員御礼の立ち見だらけの会場に入れた人としての責任として簡単にレビューをしたいと思います。

　MCは田中直樹ではなく中田なおきさんです。6年連続のMCで、私的には近所の兄ちゃん感覚で見ています。
　では、各コンビのレビューを書きます。合計31組の面白漫才師が出場されました。あと、素人の癖に寸評をつけています。もしご本人や関係者の方が見られて気を害されるかもしれませんので、予めご了承願います。あんまり気にせず読み流してくださいね。あと固有名詞に敬称は省いてます。
(私の10点満点評価もご覧下さい。)
　手元で計測した時間も合わせて掲載していますが、それほど正しいわけではないのであしからずご了承願います。

審査委員(敬称略)：澤田隆治、かわら長介、元木すみお、ホンダマサノリ？、倉本美津留、前田政二、板井昭浩

・ストレートタイム(アマチュア) 空想野球 6.5点　約3分30秒
2回戦、3回戦と同じ妄想野球。空想野球始めるまでの間をわざと素人っぽく演じているのであれば、それはそれでいい演出になっていますね。
ホームラン合戦が始まれば、会場も準決勝まで残っている理由を理解したようです。
「馬に蹴られて死んでしまえ」という部分は新たに追加されていました。まぁここが4分のマジックですね。
ゲームセットで終了で周りの人は結構納得した雰囲気でした。

・銀シャリ(吉本興業大阪) 結婚式のプログラム 7点　約4分15秒
オリジナルの結婚式のプログラムを考えていろいろ小ボケをかましていました。
はじめにざっとプログラムを行った際に「乾杯」が多くフレーズとしてあり、あとで振り返りながらそのプログラムのハチャメチャさを確認。
改めて振り返りをされたら面白いんですよね。愛人スピーチ、愛人爆破、新朗入刀でブーケをお供えする所なんてなかなかいいつながりですよ。
オチをできちゃった結婚でうまくまとめているのも悪くないです。最後は制限時間オーバーの暗転を逆利用する巧みさを感じさせられました。

・日刊ナンセンス(吉本興業大阪) NGショートコント 5.5点　約3分55秒
3回戦とだいたい同じ雰囲気。今回は「人を助ける」と「リストラ」のシーンをいくつかに分けてNGシーンでボケ倒していました。
ブリッジが面白い指摘の言葉を入れながら「○○○○ジャン♪」とポリンキーのテーマで振り返っていたけど、まぁこれと言ってインパクトはないんですよね。

・デニッシュ(山中企画) 連続コント 7点　約4分00秒
個人的に3回戦で驚かさせられたデニッシュ。ネタを変えてきましたが、基本的な構成は同じ。以下の種類のコントを立て続けに連発。
フランス人の映画監督と岸恵子、悪者と正義の味方、野坂昭如と大島渚、科学者、相撲の審判員、東京フレンドパーク。
これを4分間に立て続け。ただ、3回戦の宮里藍のような爆発度はなかった。うまく絡めてくれていたら完全に会場を持って行けたと思うんだけど。
でも十分受けていたと思いますがね。

・プラスマイナス(吉本興業大阪) 捨て犬をひらう 7点　約4分10秒
犬をひらってくるというコント。おかんとのやり取りを再現。大阪のおかんはあんな感じで本当にいてそうですね。
「このおっさんとすみたい！」という言葉から大阪城公園で会ったという部分はリアルすぎて良かったけど、もっとディープな場所を選んでも良かったかも知れないね。
最後はお互いの事が大好きだ！と叫び抱き合っていました。

・スマイル(吉本興業大阪) 頭の回転を速くする説明ゲーム 6点　約4分00秒
一気に人気者になってきましたね。子供達の笑い声が結構ありましたけどね。
ネタ自体はだいたい3回戦と同じネタ。ある言葉から連想する言葉をいうゲームやそのもの自体のものまねやなりきる事をテーマにしたゲーム。
人生という言葉からは連想される言葉は「人それぞれ」。これは面白いんだけどね。爆発的なオチがないですね。

1. 1. 1. 1. +

・藤崎マーケット(吉本興業大阪) ラララライッ！体操 6.5点　約4分5秒
ラララライッ！のテーマソングに乗ってエクササイズ。ラララライッ！というフレーズが頭からこびりついて離れないんですよね。
以下のネタをまんべんなくエクササイズ。
視力検査・赤ちゃんをあやす・遭難現場
ラララライッパレード・浮気コント・お葬式
多く連発していました。
個人的なツボはラララライッパレードでした。あれはとてもサプライズでしたね。

・カルパチーノ(吉本興業大阪) 人を助ける 6.5点　約4分00秒
ツカミの別嬪さんはいつもほどの爆発力がなかったのかな？そこからは少し温度差を感じながらも最終的には自分達の世界に引き込んでいたと思います。
ネタの構成はほぼ3回戦と同じでしたけど一つ一つのやり取りがゆっくりでわかりやすかったですね。
車にひかれそうな人を助けるという設定でした。「気ぃつけて帰れよ！それだけでも事故へるし」という言葉には思わず笑っちゃいました。

・ギャロップ(吉本興業大阪) 米国の通信販売 7.25点　約3分55秒
3回戦と同じテーマでした。良く深夜枠でしてそうな外国の通信販売のネタ。スーパーウォッシャブルを販売しようと通信販売で言いそうな言葉を連発。
何でも「傷がついて困ったことあるよねぇ？」からスーパーウォッシャブルにつなげようとする。最終的には万能包丁から万能メガネと万能コンタクトをループさせていたが、ここでスーパウォッシャブルを出してもおもしろかったんだけどね。

・難波横山(吉本興業大阪) ジューシーなもの 5点　約4分10秒
ジューシーな話をしたいのだが、「グレープフルーツは瑞々しい。桃は痒くなる。」からNGらしい。そこからジューシーさを押し通しすぎて会場がその空気についていけなくなってしまった様子。
そんなわけで、ここは残念ながらいいイメージを残せなく「奏でる」という言葉もむなしく触れられることなく聞き流された。

・ボルトボルズ(松竹芸能) ねるとんパーティー 5.5点　約3分50秒
モテたいからねるとんパーティーに行こうというコント。女性陣にツネさんというおばあさんがいてる。味下でミカさんという名前の女性は想像したらおもしろかった。
後半は野菜の気持ちを代弁する設定のコント。キャベツは引き立て役などいろいろあった。でもあまり脳の記憶には残っていない。

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・ジャルジャル(吉本興業大阪) 英会話スクール 7点　約3分50秒
3回戦と同じで「This is a pen」を言わすだけのネタ。ジャルジャル独特の世界に導かれいきますね。「先生パニックになってきたよ」とかなんとか英会話スクールの設定を守ろうとしている姿が良かった。
個人的にはこういうネタは大好きですよ。ジャルジャルの単独一回見に行こうかな？
しかし、自由すぎるコンビですね。

・アジアン(吉本興業大阪) 切ない演歌 7.5点　約4分10秒
演歌の歌詞を考えてきて披露するネタ。「刺身の醤油が目にしみる♪」などをこぶしをきかせて演歌を歌い続けるている馬場園さんは歌が上手だなと…。
後半はもう歌とは思えないボケの連発で畳みかけていた。カタツムリの歌を演歌にアレンジしたところもGood!いやはや面白いよこの人たち。

・鎌鼬(吉本興業大阪) 言葉のチカラ 7.5点　約3分50秒
「言葉にはチカラがある」という定説を説明する事を目的に力説していました。相変わらず暴走気味な設定で、ちょいちょい中国人ネタも絡めながらいいバランスのネタになっていると思います。
「彼女ほしい」と言い続ければ報われるというのもあながち嘘ではないと思うんだけど、最後は全否定で終わってましたね。
テレビに出続けてきた時に中国人ネタをどこまでできるかが彼らの一個目の壁じゃないのかな？

・麒麟(吉本興業大阪) ジャングル冒険 7.25点　約3分30秒？
お決まりのパターン。ジャングルを旅に出かけてしぐさを言葉で解説する設定。
最後は洞窟につき、原住民とのやり取りを吹き替え音声にするなど田村(動き＋ツッコミ)、川島(音声、ボケ)の連続でしたね。
ただ、正直何度も見ているネタですが、i-podの音漏れの部分なんかはやっぱり面白いですね。
さてさて、残れるのかな？また新ネタあるのかな？

・ザ・プラン9(吉本興業大阪) 天使と悪魔 7.5点　約3分50秒
財布を拾った時に自分の心の中で天使を悪魔が葛藤する部分の設定。
まぁベタな部分もあったけど、後半から「オレ天使」「オレ悪魔」「オレペテン師」「オレ小熊」と全く完成ないキャスティングを出すのもプラン9流ですかね？
「未来から来た人」という役柄はホンマにいいあんばいでしたよね。
しかしもう少しオチが爆発してくれないとなんかもったいない気がします。

1. 1. 1. 1. +

・ダイアン(吉本興業大阪) 美容室 6.5点　約4分10秒
カリスマ美容師にカットしてもらうコント。カリスマだからエアリーな髪型や赤飯の髪型もオーダーされる。もっと津田の良さを引き出せるようなツッコミをしてもいいのに少し単調にも感じた。
「ジェルをつけて仕上げてくれ！」というセリフは良かったけどね。

・千鳥(吉本興業大阪) ええ漫才〜桃太郎〜 8.25点　約4分00秒
「ええ漫才ができたから聞いてくれ！」のツカミから始まり、その後はネタばれをわざとしてからネタをするというある種革命的な手法を使ってボケていました。
桃太郎にはない設定のシーンを勝手に作って「こんなシーンなかったやろ？」と客に問いかけなんか良かったですよ。
いやはやこの漫才はホンマにおもろかったですね。なんてったってオチを先に言ってからでもオチが面白いんだから。
しかも4分以内で終了しているし。でも邪道と思う人も多いでしょうけどね。

・天竺鼠(吉本興業大阪) 足りないもの 6.5点　約3分50秒
自分に足りないものは何？という話題から「タンパク質」がいつものように急浮上。今日は1分増えているから自分の「フケが初雪」というネタを追加。
ショートコント「タンパク質」はあったけど、もっふんにょは触れられずじまい。
とりあえず、もっふんにょってどんなものですか？

・天津(吉本興業大阪) ストーカー 7点　約3分45秒
天津の向井がストーカーされる設定のコント。
実際に向井の方がキモいと思ってしまう。ストーカーされているのにオタク風に返すのでどっちがストーカーかわからないです設定に場内の空気をつかむ。
ゲームでラストのボスを迎えたオタクの描写などはいつ見てもツボですね。まぁ萌ジャージも板についてきましたし、今後どう進化していくか気になるところですね。

・とろサーモン(吉本興業大阪) もてる方法 7.25点　約3分50秒
スカシ漫才はしてません。今回は久保田が一方的に自分の言いたい事をキモさを交えながら訴えるネタ。デートとかのしぐさでもてる方法を伝授していく。観覧車は久保田的には「感じて乱れる車」で感乱車だそうです。
「米泥棒！」とか叫び怒り狂っている久保田がなんかいい感じでしたけどね。このスタイルはいつから使用しているんだろうね。

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・なすなかにし(松竹芸能) ハンバーガーを作る 7点　約3分45秒
松竹芸能のエースですね。ここが一番可能性を残しています。
ハンバーガーを作るというネタで、パンの上に何をのせるのかという部分で多くボケ続ける。基本的にレタスがポイントでしたね。
その後は、古いボケを連発して、ハンバーガーつくりを広げてそのままオチへ。オチが別の意味でおもしろかったらいいんですがね。

・にのうらご(吉本興業大阪) トイレが混雑している 6.5点　約3分40秒
朝の通勤時に駅のトイレが込んでいる時に腹痛(下痢)で苦しむコント。とにかく腹痛の芝居の連発。1分間のびた時間もそれほど有効活用できてませんでしたね。
昨年のあのネタは幻だったのかな？いやはや頑張ってほしいんだけどね。

・NON STYLE(吉本興業大阪) イキリの時代劇 7.75点　約4分00秒
時代劇でお通(オトゥー)を助ける設定。イキリながらも悪役を倒して「名を名乗るほどのものでない」と主張する。
とにかく「イキリ」と「トゥー」の二つをコラボレーションしていました。
ここまでできたのだから決勝進出させてあげてほしいですけどね。どうなるんでしょうね。

・ビッキーズ(吉本興業大阪) 嫁の浮気 6.5点　約4分00秒
嫁が浮気をしているのではないかと疑ってやまない状況。Tシャツに唇とべろがついている設定だったので、ちょいちょいそのTシャツのべろを使ったネタもしていた。
浮気現場なども指摘していながらも疑う事しか知らない状況設定。
他と比較すると爆発的な感触はないんですよね。もうなんか一旦少しこの完成されたネタを違う方向へ展開してほしいんですよね。

・ヘッドライト(吉本興業大阪) スケジュール調整 6.5点　約4分15秒
1月以降のスケジュール調整したいが、和田が毎日予定があると言いながらもボケの連発。和田祭りを開催するというところはおもしろかったね。あと1カ月10万円での生活なんかあまり意味ないですよね。
そんな感じで、テンポよくスケジュール発表。まぁ2月下旬くらいまでいろいろ言ってたけどそれほど爆発力はなかったね。
去年の手紙ネタの方がいいのに。あぁ「好きな食べ物：せーの、イワシ」と言ってた時代がなつかしい。

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・変ホ長調(アマチュア) セレブ婚を目指す 9点　約3分30秒？
セレブ結婚して贅沢三昧したいみたい。
ODAさんの贅沢は発泡酒をエビスビールにする事。
かなちゃんはツタヤで新作借りる事。なんて庶民的(笑)
このあたりで会場がこの二人の空気に完全に鷲掴みされている状況に。
この後は六本木ヒルズのヒルズ族と合コンしたいからアナウンサーを目指すという展開に。ただ、いまさらアナウンサーになるのがコネもなければ時間もないのであきらめて他の方法を探ろう。
お天気お姉さんはお天気番組を踏み台にしている傾向を皮肉ったり、女優の場合は、橋田ファミリーなんかに入る事がむしろ嫌っぽい。
橋田さんは自分の自叙伝で安田成美を抜擢したように自己評価が高いと皮肉っているにもかかわらず、実はかなちゃんも自己評価高い。
さて、変ホ長調のお二人はヒルズ族とコンパできるのか？
仮に決勝進出になったらすごいことですよ。
でもこの変ホ長調が決勝にいけないのならば、未来永劫アマチュアが決勝進出できないという意味にも捉えられます。
ぜひとも六本木であの漫才をしてほしい。

・マラドーナ(吉本興業大阪) 有名人になりたい 6点　約4分10秒
何でも業界人は逆さ読みをする事から、有名人になるためにはとにかく逆さ言葉を利用するように努力する。
「ガッツだぜ！」の歌が「具志堅だぜ！」とかいろいろ変え歌とかしていましたね。
しかし変ホ長調の後だと芸人とはいえやりにくかったような気がする。

・りあるキッズ(吉本興業大阪) 怖い話 7点　約4分00秒
どんどんでかくなる安田君。そんな中、怖い話をする時に「なんかやかんやしていたら」というフレーズにこだわっていた。「なんやかんやかんや」の意味は？と問い詰めたりして的確な表現に訂正させたにもかかわらず、自分もいとも簡単に「なんやかんや」を使い笑いを呼ぶ。
幽霊がやってくるという設定になってからは爆発的な面白フレーズはなく、少し印象度合いはダウン。
しかしながら将来どのような漫才師になるのだろうか？非常に気になるところです。

・ロザン(吉本興業大阪) 科学の実験 8点　約3分30秒
科学の実験をするような番組で「なんで君」と「博士」のやり取りを中心に。(菅ちゃんのなんで君は個人的にはいい壊れ方)
今までインテリ漫才中心だったのが、最近は馬鹿になるケースがとても多く今回も二人ともばかっぷりを露出していた。
10年目とかラストイヤーを織り交ぜながらも「二人で売れるぞ！」オーラが出まくり。
賛否両論とかあるかもしれないけど、私は楽しく漫才を目視いたしました。

・笑い飯(吉本興業大阪) 子供へのしつけ 8点　約3分30秒
箸太郎と箸次郎の話からお茶碗君の話など、子供向けのお話にアレンジして子供をうまくしつけようとすること。
うがいと手洗いも大切だという事で、Wボケ開始。うがいと手洗いをセットで「うがらい」といフレーズからどんどん脱線。
最終的には「お帰り」が「おにぎり」「おかか入り」に変化していました。おもしろかったですね。

1. 1. 1. 1. +

これで東西合計63組の準決勝のレビューを終えました。
この中から8組選ばれる予定です。

私の予想も軽く入れときますが、少し見直すので時間いただきます。

【ワタクシの予想8組】個人的な通過しそうな順番
・変ホ長調
・千鳥
・チュートリアル
・笑い飯
・ロザン
・ライセンス
・フットボールアワー
・POISON GIRL BAND

補欠は書かない。最後のPOISON GIRL BANDの理由はルミネで男中心に爆笑していたから。

さぁ結果はどうなる。変ホ長調の決勝進出はあるのか？

　-以上-